「本を読みたいけど、目が疲れている」「通勤中にハンズフリーで読書したい」そんな方に注目してほしいのが、電子書籍の読み上げ機能(TTS:Text-to-Speech)です。
電子書籍の読み上げ機能を使えば、本の内容を音声で聞くことができ、オーディオブックのような体験が手軽に実現します。家事をしながら、運動しながら、移動しながらの「ながら読書」が可能になり、読書量を大幅に増やせます。
この記事では、Kindle・iPhone・Android・PCなどデバイス別の設定方法と、読み上げ機能を最大限に活用するコツを詳しく解説します。

電子書籍の読み上げ機能とは
電子書籍の読み上げ機能とは、端末に搭載されたTTS(テキスト読み上げ)エンジンが、書籍のテキストデータを音声に変換して読み上げてくれる機能のことです。
オーディオブックとの違い
オーディオブックがプロのナレーターによる録音音声であるのに対し、読み上げ機能はAI音声による自動読み上げです。ナレーターの表現力には及びませんが、追加料金なしで利用できるのが大きなメリットです。
近年はAI音声の品質が大幅に向上しており、自然な日本語で読み上げてくれるようになっています。
読み上げ機能のメリット
・購入済みの電子書籍をそのまま音声で聞ける(追加購入不要)
・オーディオブック化されていない書籍も音声で聞ける
・読み上げ速度を自由に調整できる
・「ながら読書」で読書時間を大幅に確保できる
Kindle端末の読み上げ機能「アシストリーダー」
Amazon Kindleには、「アシストリーダー」という読み上げ機能が搭載されています。
対応端末
アシストリーダーは、Kindle端末の第11世代以降(Kindle Paperwhite、Kindle Scribe、Kindle Colorsoftなど)で利用可能です。それ以前の世代のKindle端末には搭載されていないため注意が必要です。
アシストリーダーの使い方
対応するKindle端末で書籍を開き、画面上部のメニューから「アシストリーダー」をオンにするだけで読み上げが始まります。読み上げ中は、現在読まれているテキストがハイライト表示されるため、目で追いながら聞くこともできます。
対応書籍の条件
アシストリーダーが利用できるのは、「Enhanced Typesetting(拡張組版)」が有効になっているKindle書籍です。すべてのKindle書籍が対応しているわけではないため、購入前に商品ページで確認しておくと安心です。

iPhoneでの読み上げ設定方法
iPhoneには標準で読み上げ機能が搭載されており、Kindleアプリを含む多くのアプリで利用できます。
設定手順
「設定」→「アクセシビリティ」→「読み上げコンテンツ」に進み、「画面の読み上げ」をオンにします。この設定を有効にすると、画面上部から2本指で下にスワイプするだけで、表示中のコンテンツを読み上げてくれます。
Kindleアプリでの使い方
Kindleアプリで書籍を開いた状態で、画面上部から2本指で下にスワイプすると読み上げが始まります。再生・一時停止のコントロールバーが表示され、読み上げ速度の調整も可能です。
音声の品質向上のコツ
「設定」→「アクセシビリティ」→「読み上げコンテンツ」→「声」から、読み上げに使用する音声を変更できます。「拡張」タイプの音声をダウンロードすると、より自然な読み上げが可能になります。
Androidでの読み上げ設定方法
Android端末でも、OS標準の機能やGoogleの読み上げ機能を使って電子書籍を音声で楽しめます。
TalkBack機能を使う方法
「設定」→「ユーザー補助」→「TalkBack」を有効にすることで、画面上のテキストを読み上げてくれます。ただし、TalkBackは画面全体の操作方法が変わるため、慣れるまでに少し時間がかかることがあります。
Googleの「選択して読み上げ」機能
「設定」→「ユーザー補助」→「選択して読み上げ」を有効にすると、画面上のテキストを選択して読み上げることができます。TalkBackよりも手軽に使えるため、初めて読み上げ機能を試す方にはこちらがおすすめです。
Google Play ブックスの読み上げ対応
Google Play ブックスで購入した電子書籍は、アプリ内で直接読み上げ機能を使用できます。読み上げ対応の書籍には、商品ページに対応表示があるので確認してから購入しましょう。
PCでの読み上げ方法
自宅のPCで電子書籍を読み上げさせることもできます。
Windowsの場合
Windows標準の「ナレーター」機能を使うか、Kindle for PCアプリとサードパーティの読み上げソフトを組み合わせて利用する方法があります。
Macの場合
macOSの「アクセシビリティ」から「読み上げコンテンツ」を有効にすると、テキストを選択して読み上げさせることができます。ショートカットキーを設定しておくと、より便利に使えます。

Alexaを使ったKindle本の読み上げ
Amazon Echoなどのアレクサ対応デバイスを持っている方は、音声コマンドでKindle本を読み上げさせることもできます。
使い方
「アレクサ、(本のタイトル)を読んで」と話しかけるだけで、Kindleライブラリにある本を読み上げてくれます。Audible版がある書籍はプロのナレーション音声で再生され、ない場合はTTS音声で読み上げてくれます。
活用シーン
家事をしながらスマートスピーカーに読み上げてもらったり、就寝前にスリープタイマーをセットして聞いたりする使い方が便利です。ハンズフリーで読書を楽しめるので、料理中や掃除中にも活用できます。
読み上げ機能のおすすめ活用シーン
通勤・通学中:イヤホンを使えば電車やバスの中でもハンズフリーで読書できる。
家事・料理中:スマートスピーカーやBluetoothスピーカーに接続すれば、手が塞がっていても読書が可能。
運動中:ランニングやウォーキングをしながら聞く「ながら読書」で時間を有効活用。
就寝前:目を閉じたまま聞けるので、目の疲れを気にせずに読書を楽しめる。
育児中:授乳や寝かしつけのときにイヤホンで聞く使い方も人気。
読み上げ機能の注意点と限界
・漫画や図表が多い本には不向き(テキスト中心の書籍に適している)
・固有名詞や専門用語の読み間違いが発生することがある
・すべての電子書籍が読み上げに対応しているわけではない
・AI音声はプロのナレーターほどの表現力はない
読み上げに適した電子書籍のジャンル
すべての電子書籍が読み上げに向いているわけではありません。ジャンルごとの向き・不向きを理解しておくと、読み上げ機能をより効果的に活用できます。
ビジネス書・自己啓発書(向いている)
テキスト中心でストーリーが線形に進むビジネス書や自己啓発書は、読み上げとの相性が抜群です。通勤中にイヤホンで聞くだけで、月に数冊分のインプットが可能になります。
小説(概ね向いている)
小説も読み上げで楽しめるジャンルです。ただし、登場人物の声色が一定になるため、プロのナレーターによるオーディオブックほどの没入感は得られません。ストーリーの概要を把握する目的なら十分に実用的です。
漫画・図表の多い本(不向き)
漫画はテキストデータが少ないため、読み上げ機能ではほぼ内容を理解できません。図やグラフが多い実用書も、読み上げだけでは情報が伝わりにくいため不向きです。
語学学習書(条件付きで向いている)
英語学習書などは、テキストの読み上げで発音の確認に使えるケースがあります。ただし、音声の正確さはAI音声の品質に依存するため、発音学習の補助的なツールとして使うのが良いでしょう。
読み上げ機能をさらに快適にするアクセサリー
読み上げ機能を日常的に使うなら、快適さを高めるアクセサリーも揃えておくと良いです。
ワイヤレスイヤホン
通勤や運動中に読み上げを聞くなら、ワイヤレスイヤホンは必須アイテムです。ノイズキャンセリング機能付きのモデルなら、周囲の騒音を遮断してクリアな音声で読書を楽しめます。
スマートスピーカー
自宅での「ながら読書」には、Amazon Echoなどのスマートスピーカーがぴったりです。音声コマンドで操作できるため、料理中に「アレクサ、本を読んで」と声をかけるだけで読書が始まります。
よくある質問
Q. 読み上げ機能は無料で使える?
端末の標準読み上げ機能(iPhoneの読み上げ、Kindleのアシストリーダーなど)は追加料金なしで利用できます。購入済みの電子書籍をそのまま音声で楽しめるので、オーディオブックを別途購入する必要はありません。
Q. 読み上げ機能とオーディオブックはどちらがいい?
音質や表現力を重視するならオーディオブック、手軽さとコスパを重視するなら読み上げ機能がおすすめです。まずは無料の読み上げ機能を試して、もっと質の高い音声体験が欲しくなったらAudibleなどのオーディオブックサービスを検討するのが良いでしょう。
Q. 読み上げの速度は変えられる?
ほぼすべての読み上げ機能で速度調整が可能です。慣れてきたら1.5倍速〜2倍速で聞くと、読書効率がさらに上がります。
まとめ
電子書籍の読み上げ機能は、読書の時間を大幅に増やしてくれるツールです。Kindleのアシストリーダー、iPhoneやAndroidの標準読み上げ機能、Alexaを使った音声再生など、さまざまな方法で「耳で読む読書」を始められます。
特にビジネス書や自己啓発書など、テキスト中心の書籍との相性が良く、通勤・家事・運動などの「ながら時間」を読書に充てられるのが大きなメリットです。まずはお手持ちのスマホやKindle端末で設定を試して、「耳で読む読書」の快適さを体験してみてください。
外部参考リンク:アプリオ Kindleの読み上げ方法まとめ|Kindleテキスト読み上げ完全ガイド|電子書籍ターミナル Kindle音声読み上げ方法

