社員のスキルアップや福利厚生として、電子書籍サービスを導入する企業が増えています。紙の本を配布する方法と比べて、電子書籍は管理コストが低く、全社員が場所を選ばずアクセスできる利便性が魅力です。
法人向け電子書籍サービスは、社員教育・福利厚生・待合室の顧客向けサービスなど、さまざまな用途で活用されています。自社に合ったサービスを選ぶためには、料金体系・ラインナップ・利用可能人数などの違いを把握しておくことが大切です。
この記事では、法人向け電子書籍サービスの主要プラットフォームを紹介し、企業が導入する際のポイントを解説します。

法人向け電子書籍サービスの種類
法人向けの電子書籍サービスは、大きく分けて「読み放題型」「購入型」「電子図書館型」の3種類があります。
読み放題型
月額料金を支払うことで、対象の電子書籍が読み放題になるタイプです。社員が自由に本を選んで読める環境を提供でき、福利厚生としての満足度が高い傾向にあります。
購入型
企業が電子書籍を一括購入し、社員に配布するタイプです。特定の研修テキストや推薦図書を全社員に読ませたい場合に適しています。請求書払いに対応しているサービスが多く、経理処理もスムーズです。
電子図書館型
社内に電子図書館を構築し、社員が自由に借りて読むスタイルです。物理的な書棚が不要で、同時閲覧数を管理できるためコスト管理がしやすいのが特徴です。
主要な法人向け電子書籍サービス
Sharelot(シェアロット)
Sharelotは企業利用に特化した電子書籍の読み放題サービスで、13,600冊以上のビジネス書・自己啓発書・IT書籍などがラインナップされています。
特徴的なのは、フリーミアムプランの存在です。初期費用・月額費用0円で、最大20名まで利用できるプランが提供されており、利用期間の制限もありません。まずは無料で試してから本格導入を検討できる仕組みです。
有料プランではアカウント数に応じた月額料金が設定されており、1年契約が基本です。具体的な料金は社員数や利用規模に応じて見積もりが必要ですが、公式サイトから問い合わせが可能です。
外部リンク:Sharelot公式サイト
BOOK TECH biz
BOOK TECH bizは法人向けの電子図書館サービスで、IT・ビジネス書を中心に2,900冊以上が揃っています。場所を選ばず全社員が平等に学習機会を得られるため、テレワーク環境でも活用しやすいサービスです。
社内の学習文化づくりを目的とした導入が多く、エンジニアやビジネス職など職種を問わずスキルアップに役立つラインナップが特徴です。
bizbook(メディアドゥ)
bizbookはメディアドゥが運営する法人向け電子書籍サービスで、20社以上の出版社からビジネス書を中心に2万冊以上の電子書籍がラインナップされています。全ての電子書籍が割引価格で購入可能な購入型サービスです。
社員教育と福利厚生の両方をサポートする設計で、企業の人材育成に直結する書籍が豊富に揃っています。
デジプラスBiz(三省堂書店)
デジプラスBizは三省堂書店が提供する法人向けの電子書籍購入サービスです。国内の総合電子書籍ストア「ブックライブ」と連携しており、電子書籍を請求書払いで一括購入できるため、経理処理の手間を大幅に削減できます。
個人向けストアの品揃えがそのまま利用できるため、ビジネス書に限らず幅広いジャンルの書籍を社員に提供したい企業に適しています。
法人向けビューン
法人向けビューンは雑誌・マンガの読み放題サービスです。オフィスの休憩スペースや美容室・宿泊施設・クリニックの待合室など、顧客向けのサービスとして導入するケースが多く見られます。
雑誌を中心としたラインナップで、紙の雑誌を複数部数購入するよりもコストを抑えられるメリットがあります。

法人向け電子書籍サービスの比較
| サービス名 | タイプ | 冊数 | 主なジャンル | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Sharelot | 読み放題 | 13,600冊以上 | ビジネス・IT・自己啓発 | フリーミアムプランあり |
| BOOK TECH biz | 電子図書館 | 2,900冊以上 | IT・ビジネス | テレワーク対応 |
| bizbook | 購入型 | 2万冊以上 | ビジネス中心 | 割引購入可能 |
| デジプラスBiz | 購入型 | 100万冊以上 | 全ジャンル | 請求書払い対応 |
| 法人向けビューン | 読み放題 | 雑誌中心 | 雑誌・マンガ | 待合室向け |
企業が電子書籍サービスを導入するメリット
社員のスキルアップを促進できる
書籍費用を会社が負担することで、社員が気軽にビジネス書や専門書を手に取る環境が整います。自主学習の敷居が下がり、組織全体のスキルレベル向上につながります。
福利厚生としての満足度が高い
読書が好きな社員にとって、電子書籍の読み放題は非常に魅力的な福利厚生です。導入コストも比較的安価なため、費用対効果の高い福利厚生施策といえます。
管理コストが低い
紙の書籍を社内ライブラリとして管理する場合、購入・在庫管理・配架・廃棄など多くの工程が発生します。電子書籍ならこれらの管理コストがほぼゼロになり、担当者の負担が軽減されます。
テレワーク環境でも平等に利用できる
オフィスの書棚にある本は出社しないと読めませんが、電子書籍なら自宅からでもアクセス可能です。テレワークやハイブリッドワークが普及した環境では、電子書籍のメリットが一層活きてきます。
法人向けサービスの料金は利用人数や契約期間によって変動します。導入を検討する際は、必ず複数のサービスから見積もりを取り、自社の規模や目的に合ったプランを比較してから決定しましょう。
導入事例と活用シーン
IT企業の社員教育
エンジニアやデザイナーが多いIT企業では、技術書の購入費用が大きな負担になることがあります。BOOK TECH bizのようなIT書籍に強いサービスを導入すれば、社員が必要な技術書に自由にアクセスでき、個人の購入申請・精算の手間も省けます。新しい技術のキャッチアップスピードが上がり、組織全体の技術力向上につながります。
営業チームのスキルアップ
営業や企画職向けには、ビジネス書やマーケティング関連の書籍が充実したSharelotやbizbookが適しています。読書量が増えることで商談の引き出しが増え、顧客との会話の幅が広がるという間接的な効果も期待できます。
待合室・休憩スペースでの顧客サービス
クリニックの待合室や美容室の待ち時間に、タブレットで雑誌を読めるようにするサービスも増えています。法人向けビューンのような雑誌読み放題サービスを導入すれば、紙の雑誌を何冊も購入するよりもコストを抑えつつ、常に最新号を提供できます。
導入を検討する際のチェックポイント
利用人数とコストのバランス
社員数が少ない企業では1人あたりのコストが割高になるケースもあるため、Sharelotのフリーミアムプランのように無料で始められるサービスから試すのが安全です。
ラインナップの充実度
自社の業種や社員が必要とするジャンルの書籍が十分に揃っているか確認しましょう。IT企業ならIT書籍が豊富なサービス、全業種対応なら幅広いジャンルが揃うサービスを選ぶのが基本です。
利用状況の分析機能
管理者向けに「どの書籍が何人に読まれたか」「月間利用率はどのくらいか」といったデータを確認できる機能があると、導入効果の測定がしやすくなります。
外部リンク:BOOK TECH biz公式サイト
Q&Aコーナー
Q. 法人向け電子書籍サービスは小規模企業でも導入できますか?
はい。Sharelotのフリーミアムプラン(最大20名・無料)のように、小規模企業でも気軽に始められるサービスがあります。少人数から始めて、効果を確認してから拡大する方法がリスクを抑えられます。
Q. 個人向けのKindle UnlimitedやBookLiveを法人契約で使えますか?
個人向けサービスを法人名義で契約することは規約上難しい場合が多いです。法人利用の場合は、法人向けに設計されたサービスを利用する方が、経理処理やライセンス管理の面でスムーズです。
Q. 福利厚生として導入した場合、社員が私的に利用してもよいのですか?
サービスの利用規約と自社の福利厚生規程によりますが、多くの法人向けサービスでは「社員の自己啓発」を目的として私的な読書も含めた利用を認めています。導入前に利用範囲を明確にしておくとトラブルを防げます。
Q. 法人向けサービスの導入で税制上のメリットはありますか?
法人向け電子書籍サービスの月額料金は、一般的に「福利厚生費」や「研修費」として経費計上が可能です。紙の書籍を都度購入する場合と比べて、経理処理がシンプルになる点もメリットです。具体的な税務処理については、顧問税理士にご相談ください。
Q. 導入後に社員がほとんど使わなかった場合はどうすればよいですか?
社内での認知度を高めるために、全社メールやSlackでの告知、推薦図書リストの配信、月間利用者への表彰などの施策が効果的です。Sharelotのフリーミアムプランであれば費用がかからないため、まずは少人数で試し、利用率を見てから有料プランへの切り替えを検討する方法がリスクを抑えられます。
まとめ
法人向け電子書籍サービスは、社員教育・福利厚生・顧客サービスなど目的に応じて選べる多様なプラットフォームが揃っています。
まずはSharelotのフリーミアムプランのように無料で始められるサービスを試し、自社のニーズに合うかどうかを確認してみるのがおすすめです。社員が気軽に本を手に取れる環境を整えることは、組織の成長にとって大きなプラスになります。
外部リンク:NTTソルマーレ公式サイト

